私には、どうしても叶えたい願望がありました。
「潜在意識」という世界を知った私は、いろいろなメソッドに取り組みました。
潜在意識に対して、最初は半信半疑な気持ちでしたが、メソッドをしてみると、小さい願い事は叶ったりしていたので、だんだんと潜在意識の力を信じるようになりました。
「潜在意識を使って、私の本願も叶えることができるんだ」と思って、すごくいい気持ちになったことを覚えています。
ですが、それからの日々が大変でした。
いろいろなメソッドを試しては、また違うメソッドを試す、ということを、私は繰り返すようになりました。
どの方法が一番叶いやすいか、メソッドを調べたり、メソッドに夢中になりました。
様々なメソッドを試しては、「この方法でも叶わない」と、がっかりして落ち込んでいました。
私の場合は、メソッドをして、一時的に「願望を叶えた自分」になって生活していても、どうしても「叶っていない現実」を見てしまい、気分が落ち込んでしまうのです。
メソッドをしているときは、一時的に気分は上がるのですが、気分が上がったぶんだけ、つらい現実に遭遇したときのギャップが苦しかったです。
そのギャップに苦しむことが嫌になったので、思い切って、私は絶望してみることにしました。
「叶っていない」という気持ちが湧いてきたときに、「私の願望は叶わないんだ」ということを認めて、心の底から感じてみました。
そうすると、涙がでるほどつらい気持ちが湧いてきました。
そして、「潜在意識なんてなかったんだ」、「だまされた」など、怒りの気持ちが湧いてきます。
それから、「やっぱり諦めたくない」、「どうしても叶えたい」という気持ちが湧いてきます。
怒りや、悲しみ、それらの湧いてきた気持ちを、そのまま感じてみました。
それを続けていたら、それらの気持ちが消えて、胸がスッキリしました。
その後、普段の生活で、願望が叶うかどうかを気にすることもなくなり、今までなんとも思っていなかったことに対して、感謝の気持ちが湧いてきました。
今でも、私が一番叶えたかった願望は叶っていないのですが、叶えるために何かをすることがなくなり、結果としていいことが起こっています。
ときどき、「でもやっぱり願望は叶っていない」ということを思い出したりするのですが、その思いを相手にするととても疲れることがわかっているので、放っておけるようになりました。
そして、私は今まで、願望が叶ったり、叶わなかったりするゲームに夢中になっていたんだということに気づきました。
達人たちが、「願望が叶うかどうか気にしないことが大切」というようなことを言っていましたが、言っている意味が、なんとなくわかるようになりました。
これから先、私の願望がどうなるかはわかりませんが、今までの「願望が叶うかどうか気にしている自分」よりも、「願望が叶わなくても大丈夫な自分」でいるほうが、私にとっては大切だと思っています。
もし、私のように、願望が叶わなくてつらい気持ちのある人は、一度心の底から諦めてみると、何か気づくことがあるかもしれません。
本動画の内容は、「達人に学ぶ潜在意識」に送って頂いた内容を音声化したものになります。
※テキストを音声化するにあたって、編集作業を加えていますのでご了承ください。